身長

身長を伸ばすために意図的に思春期を遅らせることは可能?最終身長と思春期、睡眠時間の関係について

限られた成長期に身長を伸ばすために試行錯誤されている子供さんや親御さんたちは、身長の伸びと思春期を迎える時期とに関係があることはご存じでしょうか?

成長期の子供

「欧米人のように身長が高くなりたい!」「どうして日本人は世界的に身長が低めなの?」「日本人は遺伝的に低身長なのかな」など、高身長に憧れる人ほど「人種や遺伝」と「身長の伸び」を結びつけてあきらめてしまいがちですが、実はこの欧米人と日本人の平均身長の差も、思春期の時期と関係があったのです!

そこでここでは、身長を伸ばすための対策として、どうして思春期の時期が重要であり、さらには思春期の時期を遅らせることが高身長へのカギなのか、ご説明します。

最終身長と思春期の関係

思春期とは、厳密には「第二次性徴の始まりから終了まで」の期間を指し、日本人の場合、男子で約11歳、女子で約10歳頃が思春期の始まる時期と言われています。

冒頭で述べたように、この思春期と身長の伸びには深い関係があります。というのも、思春期が始まってから、身長がどのくらい伸びるのかは以下のようにほぼ決まっているからです。

男子:「思春期が始まるまでの身長」+約25cm
女子:「思春期が始まるまでの身長」+約22cm

したがって思春期を迎えるまでの身長が高ければ高いほど、後々の最終身長が高くなることは必然的。そのため「思春期をいかに遅く迎え、それまでに身長を高く伸ばすか」が、高身長になれる道なのです。

このことは、欧米人の平均身長が日本人の平均身長よりも高いことと関係しています。あまり知られていませんが、日本人の子供と欧米人の子供では、小学校高学年から中学生ぐらいまでそれほど身長差はありません。

しかし思春期を迎える時期を比べると、欧米人の子供の方が日本人の子供よりも「半年から1年ほど遅い」ため、その間に伸びた身長が最終身長の差となって表れるのです。

睡眠時間と思春期の時期

しかし思春期を意図的に遅らせることなど出来るのでしょうか? この秘密もまた、欧米人と日本人の子供の「思春期を迎える時期の差」に隠されています。

両者の違いで注目すべきは「睡眠時間」もしくは「入眠時刻」です。8歳から10歳までの子供の平均睡眠時間を比べると、「10時間以上睡眠時間を取っている」のは、欧米の子供たちが約半数の50%以上なのに比べて、日本人の子供は5%程度という少ない結果に。

より高学年になるほど日本人の子供は入眠時刻が遅くなるため、比例して睡眠時間が短くなってしまいます。日本人の子供たちは夜遅くまで塾などの習い事や自宅学習、またはTVやゲームなどの遊びで夜更かしをする傾向にあるのです。

睡眠ホルモン「メラトニン」って?

ではなぜ夜更かしなどで睡眠時間が短いと、思春期の時期が早くなってしまうのでしょうか。その答えは「メラトニン」にあります。

メラトニンとは、夜になり周囲が暗くなると脳内での分泌量が増え、脈拍や血圧、体温を低下させて自然に眠気を覚えさせる「睡眠ホルモン」です。朝になるとメラトニンの分泌が止まるため、身体は自然に覚醒し、目覚めるようになっています。

目覚める子供

実はこのメラトニンは睡眠を司るだけではなく、性ホルモンの分泌量にも関わっています。メラトニンは「性ホルモンの過剰分泌を抑制する」という2つ目の機能があるのです。

性ホルモンが分泌されると、成長期の身体は大人の身体へと成長します。つまりは先述した思春期が訪れることになります。したがってメラトニンを多く分泌させることで、性ホルモンの分泌をできるだけ抑えることこそが、思春期の始まりを遅れさせることにつながるのです。

夜更かしのリスク

夜遅くまで勉強や遊びで人工的な光を浴びて夜更かしをしていると、脳は「暗くなってきたから、夜になった」と感じられないため、睡眠ホルモンであるメラトニンを分泌しなくなってしまいます。すると自然な眠気が起きないため、ますます夜更かしをしてしまう悪循環が生まれます。

すると性ホルモンが早くに分泌されるため、十分に睡眠時間を取っている子供と比較して、自覚なく早い段階で思春期を迎えることになっているのです。

メラトニンを分泌させる方法

ではどうすればメラトニンを多く分泌させることができるのでしょうか。まずは当たり前ですが、夜更かしはやめて、早く眠り、睡眠時間を十分に確保する必要があります。

しかしこれまで夜更かしをしていたのに、突然早い時間にベッドに入っても眠れないかもしれません。その場合は、乱れた体内時計を正すことから始めましょう。

まずはどれだけ夜更かしをしても、朝にきちんと朝日を浴びる事が重要です。朝日を浴びると「セラトニン」という、(メラトニンとは対の役割を持つ)「朝だから覚醒しよう」という物質が分泌されます。

朝にこのセラトニンをきちんと分泌させると、その14~16時間後にメラトニンが分泌され、自然と眠たくなるようになります。このサイクルを定着させることが体内時計の乱れを正すことになるのです。

さらに注意点としては、入眠の1時間前にはテレビやパソコン、ゲーム、スマホなどの明るく強い光は浴びないようにすること。部屋の明かりも暖色にして、脳がリラックスできる環境を作ることが、メラトニンを効果的に分泌させる方法です。

思春期の時期も身長を伸ばすためには重要

身長を伸ばすためには「栄養」「運動」「睡眠」の3点は欠かせません!

眠る子供

これらの質を高く保つことで、成長ホルモンの分泌を増やすだけではなく、メラトニンの分泌量も上手に増やし、思春期の時期を遅らせて最終身長をグングンと伸ばしましょう。

この記事の執筆者

朝井 裕子

小学生から中学生の3人の子供(息子2人、娘1人)を育てている専業主婦。
以前は看護師だったこともあり、子供の成長に関するあらゆる分野に興味津々。
子供の成長・学習・学校に関する情報やノウハウを伝えていきます!

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