身長

成長痛の原因は本当に身体の成長だけ?精神面をケアして子供の成長痛をなくしてあげましょう

身長が急激に伸びる成長期になると、「骨が急に伸びて足が痛くなる」ケースがあるとお聞きになったことがありませんか。もしくは実際に、そのような成長に伴う痛みを子供のころに経験したことがあるという方も、いらっしゃるかもしれません。

子供たちの足

この成長期に起こる足の痛みを、一般的には「成長痛」と呼んでいます。成長痛は1歳程度の乳幼児から中学生ごろまで起こりうる症状とされ、急激な骨の成長が痛みを招いている、と思われている方が多いようです。

しかしこの、世間に広まっている成長痛についての解釈は、医学的には誤っている点が多いのです。そこで成長痛とはどのようなことが原因で起こるのか、またどう対処すればよいのか、順を追って解説します。

成長痛は成長期の疾患?

まず「成長痛」とは正式な症名ではなく、明確な定義も存在していません。

さらに意外なことには、冒頭でご説明したように「1歳程度の乳幼児から中学生ごろ」の成長が著しい時期に起こる「足の痛み」全般を、多くの方は「成長痛」と思われています。

しかし医学的には「1~6歳」で、「成長痛」と言われる足の痛みは起こるとされているのです。ではなぜ小学生から中学生までの成長期の子供においても、通常「成長痛」と思われる症状が起きるのでしょうか。

成長痛の特徴

1~6歳の子供に成長痛が起こるのは、主に膝、ふくらはぎ、足首など、足の下部分。夕方から夜にかけて痛みが起こりやすく、30分から1時間ほどでおさまります。

病院で診察し、レントゲン検査などを行っても特に原因は見つからず、腫れなどの外見上の問題もない場合、成長痛と診断されます。

つまり日中は問題なく運動でき、疾患が見つからないのが成長痛――なんと成長痛の原因は「精神的なもの」と言われているのです。

成長痛は心の欲求

1~6歳の子供は、親とのコミュニケーションを強く求めています。しかしなんらかの理由でストレスを強く感じ、親との関係に不安を感じている場合、「もっと自分を見てほしい。可愛がってほしい。世話を焼いてほしい」という欲求から、足に痛みを感じてしまうのです。

ただしこれはわざと親を困らせているのではありません。子供本人もなぜ痛みを感じるのかは分からず、本当に痛みを感じているのです。

そのため「どこもケガしてないのに、大げさな」「嘘をついている」と叱るのではなく、なぜそのような寂しさやストレスを感じるのか、いつから症状が出だしたのかなど、子供の立場にたって原因を考えて、不安が解消されるように心のケアをしてあげましょう。

また精神的な欲求に加えて、日中の疲れも出ていると考えられます。そのため子供が痛みを訴える場合は、スキンシップもかねて痛む部分や背中などを優しくさすってあげて、メンタルとフィジカルの両面が安定するようにするのが

成長痛と間違われがちな「骨端症」

では小学生以上の成長期の子供が感じる足の痛みとは、いったい何なのでしょうか。

子供の足のレントゲン

考えられる症状として「骨端症」が挙げられます。骨端とは骨と骨のつなぎ目近くにある軟骨部分であり、この「骨端軟骨」が増殖し骨化することで骨が長くなり、身長が伸びます。

当然ながら身長が伸びる成長期には、この骨端軟骨が各骨に存在します。そのような成長期に激しく運動をすると、膝などの下肢の骨端軟骨に負担がかかり、その弱い軟骨部分に炎症が起きるなどのトラブルが起きてしまうのです。

スポーツ好きな子供に起こる「オスグッド・シュラッター病」

原因が分からない成長痛、軟骨部分の疾患である骨端症とも異なる、成長期の子供(男子に多い)に起こる膝の疾患に「オスグッド・シュラッター病」というものがあります。

これは主にスポーツを盛んに行っている成長期の子供に見られ、膝蓋骨(しつがいこつ。いわゆる「膝のお皿」)の下骨「膝骨粗面」の軟骨部分が炎症をおこし、軟骨部分がはがれて外側に押し出されたりする疾患。自覚症状がないケースもあれば、激しい痛みにスポーツが一時的にできなくなることもあります。

原因は、やはり成長期の子供の骨は弱く、ストレスがかかりやすいということ。また骨の成長スピードに筋肉の成長スピードが追い付いていないことで、弊害が起こりやすいとも考えられます。

予防法は、運動前のストレッチ。筋肉を柔らかくすることで余分な衝撃を和らげます。また発症した場合は、オスグッド・シュラッター病用のベルトがあるため、スポーツを続けるならばベルト装着をした状態で行うように指導されます。

骨端症とともに、オスグッド・シュラッター病もまた明確な原因が分かる疾患のため、特に膝部分に痛みを感じる場合は、整形外科など専門医を受診してレントゲン検査を受けましょう。

成長痛は原因を探って

以上から、軟骨部分に異常が生じる明確な疾患でない限り、「骨(身長)が伸びているから成長痛が起きる」というのは正確ではないことが、お分かり頂けたかと思います。

子供と大人

もしも小学校に入るまでのお子さんが夜間にだけ足の痛みを訴えるようであれば、日常生活で不安になる原因がないか親御さんが考え、十分に心のケアをしてあげましょう。

ただし明らかに精神的な成長痛ではなく、骨や筋肉に異変を感じた場合は、すぐに医療機関で診てもらい、症状の悪化を防いでください。

この記事の執筆者

朝井 裕子

小学生から中学生の3人の子供(息子2人、娘1人)を育てている専業主婦。
以前は看護師だったこともあり、子供の成長に関するあらゆる分野に興味津々。
子供の成長・学習・学校に関する情報やノウハウを伝えていきます!

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