身長

身長は鉄棒などにぶら下がると伸びやすいってホント?ぶら下がり運動の身長アップ効果のほどは

一昔前に流行した「ぶら下がり健康器」なるものをご存じでしょうか。鉄棒のような、自分の身長よりも高さのあるバーに両腕を使ってぶら下がり、手足を含めて全身を思いっきり縦方向に伸ばすというモノです。毎日ぶら下がっていれば身長が伸びると信じて、子供の頃にがんばってブラブラとぶら下がっていたご経験のある方もいるのでは?

鉄棒を持つ子供の手

現在でも、身長を伸ばそうと鉄棒にぶら下がっている子供(時には大人)たちの姿を見ることはあります。しかしこの「ぶら下がり伸長法」で、本当に身長が伸びる効果はあるのでしょうか。そこでこのようなぶら下がり行為の、身体への影響についてまとめました。

ぶら下がりに身長を伸ばす効果は……

ぶら下がり伸長法に身長アップの効果があるのかないのか――結論を言えば、効果はありません。

なぜなら「身長が伸びる」とは、骨が成長して長く大きくなることです。そのためには軟骨部分(骨端線)の細胞を活性化させ増殖、固く骨化させる必要があります。しかしどれほど身体をぶら下げ、重力の力で下方へ引っ張ったところで、軟骨の成長を促進させることはないのです。

身長が伸びた気がする場合

しかしどれほどぶら下がり運動に身長が伸びる効果がないと言っても、「ぶら下がった後はほんの少しだけでも身長が伸びた気がする」という経験をお持ちの方もいるかもしれません。たしかにそのような「身長が伸びた」ような感覚はまったくないこともないのです。

ではなぜぶら下がると、身長が伸びていないのに伸びたように感じるのか、考えられる2つの原因を挙げます。

椎間板が伸びている

脊椎(せきつい。背骨部分)を構成する24個の骨と骨の間には、「椎間板(ついかんばん)」と呼ばれる、水分の多い軟部組織が存在します。衝撃を吸収してゆるやかにしたり、骨同士の結合を支えたりするなどの役目を担っており、上体を曲げる時にはこれら複数の椎間板が柔軟に曲がることで、その動きが可能となっているのです。

この椎間板ですが、実は一日の間で重力により1ミリもない程度ですが縮んでいるのです。ただし就寝中に横になっている間は重力の影響を受けないために、朝にはまた元の大きさに戻ります。

椎間板

※椎間板=Intervertebral Disk

椎間板の数は23個。そのため1つの椎間板が1日に0.5mm縮んだとすると、0.5×23=11.5mm。つまり身長を測ると、朝と夜とでは日によっては1~2cmほど結果が変わることもあります。このように椎間板の縮みが、本来の身長を多少とも左右しているのです。

※加齢により体内の水分が減少することに付随して椎間板の水分も減ることで、身長がわずかに縮むことがあります。

そこでぶら下がり運動の話に戻ります。もしもぶら下がり運動を長時間、何度も繰り返し行うことができるのならば、朝から縮んでしまった椎間板を多少とも元に戻すことができると考えられます。そのため、ぶら下がり後はわずかに身長が伸びたように感じるのではないでしょうか。

しかしながら椎間板の縮みを元に戻すには、何時間もぶら下がっていなければいけないため、あまり現実的な身長アップ方法とはいえないでしょう。

姿勢が改善されている

身長が実際よりも低く見える人の特徴に「姿勢の悪さ」、特に「猫背」が挙げられます。猫背とは前傾シ姿勢をとり続けることで腹筋・背筋の力が低下し、その影響で他の部位の筋肉や内臓にまで負担を掛けている状態です。

通常、背骨部分は横から見るとS字を描くように湾曲しています。しかし猫背を含む姿勢が悪くなっている場合、このS字湾曲に支障をきたし、身体の各部位に余計な負荷をかけ続けています。そのことが慢性的な頭痛や肩こり、腰痛(ひどい場合には椎間板ヘルニア)などを発生させてしまうのです。

そこでぶら下がり運動についてです。この場合も毎日長時間、ぶら下がることができるとするならば、という前提付きですが、身体を伸ばして全身の筋肉のストレッチをすることで姿勢改善を狙うことができます。

姿勢が改善されると、これまで前屈気味だった猫背の場合なら、2cm程も高くなる可能性があります。ただしこれは本来の姿・身長を見せられるようになったのであり、厳密には「身長が伸びた」とは言えません。

しかし姿勢が改善されると、これまで滞っていた血行が良くなり、リンパもスムーズに流れるようになるため、栄養素が全身によく届くようになって成長が促進される可能性はあります。そのため「ぶら下がり運動で姿勢がよくなると健康になるため、成長促進により身長が伸びる」と言えなくはないでしょう。

身長を伸ばすためには

以上からぶら下がり運動自体に身長を伸ばす効果があるのではなく、「身長が伸びたような気がする。伸びたように見える」ということがお分かり頂けたかと思います。しかもこのような効果は、両腕で長時間ぶら下がることができないと、まったく意味はないという条件つきです。

では結局、どのような運動が身長を伸ばすのに効果的なのでしょうか――それは全身をバランスよく使った運動です。

走る子供

身長を伸ばすために欠かせない成長ホルモンは、運動後約15分から分泌され、運動終了後の約3時間まで分泌され続けます。そのため身長を伸ばしたいのならばぶら下がるだけではなく、身体を積極的に動かして成長ホルモンを多量に分泌させることを心がけましょう。

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