身長

都道府県別、子供の平均身長―北国ほど背が高いのはなぜ!?

子供や自分自身の低身長について、あれこれ悩んだりしている時、ふと頭をよぎったのが「海外の背が高いイメージの国って、北欧系が多くない? これって何が作用しているの?」という疑問。

世界地図

それならば、「世界の平均身長の高い国ランキング」と「(国内の)平均身長の高い都道府県ランキング」を調べて、なにかしらの法則を見つけてみようということに。さて結果はどのようになったのでしょうか。

世界の平均身長の高い国ランキング

1位:オランダ
男性…183.8cm
女性…169.3cm

2位モンテニグロ
男性…183.2cm
女性…168.4cm

3位デンマーク
男性…182.6cm
女性…168cm

4位ノルウェー
男性…182.4cm
女性…168cm

5位セルビア
男性…182cm
女性…166.8 cm

以下、15位までに北欧諸国が入っています。やはり北にいくほどに身長が高くなる傾向が見られますね。
※国により、データを集計した「年齢」「測定方法」「平均値の出し方」などは異なります。

ちなみに日本の平均身長は2000年の時点で「男性:170.7cm」「女性:157.8cm」―― 年により「データを提出しない国」もあるため、(男性の)順位としては「45位」の時もあれば「29位」の時もあるとのこと。

ですが、全体的にやはり「北にある国」ほど平均身長は高く、「南にある国」ほど平均身長は低くなりがち、と言えそうです。

平均身長の高い都道府県ランキング

では日本国内の都道府県別の平均身長はどうなっているのでしょうか。以下に子供(17歳、男子)を対象にした調査結果を挙げます。

1位 石川県…171.7cm

2位 秋田県、富山県…171.4cm

3位 福井県…171.3cm

4位 岐阜県、大阪府…171.2cm

5位 青森県…171.1cm
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
46位 福岡県…169.3cm

47位 沖縄県…168.8cm

以上の結果から、やはり国内においても「北(もしくは雪国)高、南低」という平均身長の特徴が推測できます。

ではこの「地域」による、子供の平均身長の違いには、なにが影響しているのでしょうか。

ベルクマンの法則

体格の形成には、動物が「生き残る」ための進化が大きく関わっています。そのひとつに「ベルクマンの法則」というものがあります。

哺乳類は恒温動物のため、気温・気候に関わらず、体温を調節しないといけません。そのため、進化の過程で物理的に、つまりは自らの体格自体を環境に適応させ、体温を保つようになりました。それが「寒い地域=高身長、暑い地域=低身長」なのです。

たとえば、「身長が高い(体長が大きい)」と、比例して「体積」も増えます。体積は温度(体温)保持力に比例します。

しかし身長が高くなっても「体表面積」自体はそれほど増えません。体表面積は、身体から汗などで発散される「放熱量」と比例します。

寒い地域では「体温を下げたくない(放熱量を上げたくない)」=「体表面積を増やしたくない」であり、「体温を保持しておきたい」=「体積を大きくしておきたい」ため、身長を高くしたほうが良いのです。

翻って暑い地域は「放熱量を上げ」、体温をできるだけ下げる必要があります。そのため身長を低くすることで、「体表面積を増やし」「体積を小さく」しているのです。

平均身長の推移に異変!?

一概には言えませんが、平均身長としてこの「ベルクマンの法則」が世界レベルではなく日本国内のみのデータ上でも見られるのは、生物としての進化の過程を知る上でも興味深いですね。

しかしここで、日本人の身長について気になる点が浮上します。それは2005年を境に、日本人の平均身長が低くなってきている(女性は横ばい傾向)事実です。

厚生労働省のデータ(30代男女平均身長)によると、

2000年 男性・・・170.7cm  女性・・・157.8 cm
2005年 男性・・・171.8 cm  女性・・・158.3 cm
2010年 男性・・・171.5 cm  女性・・・158.3 cm

とあり、2015年以降も同じように日本人の平均身長は減少傾向が続きます。さらにまた驚くべきことに、先ほど世界における平均身長が最も高い国は「オランダ」と書きましたが、実は約150~200年前まではオランダは欧州のなかで身長が低いほうの国だったのです。150年で平均身長が約20cmも伸びた国は他に例がないほど。

日本人の平均身長が低下もしくは横ばいになっていることと、オランダの平均身長が伸びた事から推測できるのは、「同じ国や地域であろうとも身長が全体的に高くなる」こともあれば、「『時代が進み飽食になるほどに、同じ地域内なら身長は比例して高くなる』という単純な構図でもない」、ということです。

ではなぜオランダの平均身長は驚くほどに高くなることができたのでしょうか。あくまで推測の域は出ていないようですが、以下のような要因が挙げられます。

オランダは以前に比べ酪農技術が進み、現在では特にチーズ輸出量(年間約50万トン)が高く、国民のチーズ消費量も諸外国に比べ格段に高いのです(年間約23万トン)。これはオランダ国民ひとりあたり約15kgに相当します。

チーズは高タンパク質であり、また体内への吸収率が高いカルシウムが豊富に含まれた食品です。このチーズを幼少時、成長期に多量に摂取することになったため、近代のオランダ人の平均身長は高くなったのではないかと言われています。

チーズ各種

反面、現代の日本人の平均身長が伸びなくなってきたのは、幼少時、成長期に必要な栄養素、カロリー量を摂取できていないため、と言われています。現代日本では飽食の反動として、食事の摂取量を抑える傾向があり、また昔と同じ量の野菜を食べても野菜自体に含まれる栄養分が半減しているなどの環境変化があるのです。

様々な要因が関わり成長を遂げる人体――子供の身長が伸びることを願って、最終身長が少しでも高くなるように、栄養面のことをより考慮してサポートしていきたいものです。

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