身長

「低身長症」と「低身長」って違うの?低身長症って遺伝や病気でなるの?

自分の子供が同学年の子供たちの「平均身長」よりも低いと、なんとなく気になってしまうのは、よくあること。しかし単に「身長が低い」のと「低身長症」とは、根本的な問題が異なるように思われますよね。

子供たちと母親

そこで身長の問題でよく持ちだされるワード「低身長症」について、詳しく調べてみました。

低身長症の判断基準とは

「症」と付くように、「低身長症」とは「医学的」に見て、基準を下回る身長の伸びの症状を抱えているケースを指します。

【低身長症の判断基準1】
年齢別の平均身長よりも、極端に身長が低い場合は、低身長症の可能性があります。その基準は「SD値」というものを使います。

SD値とは“Standard Deviation”の略であり、平均身長との差を数字で表したもの。低身長症は「-2SD以下」とされます。

【低身長症の判断基準2】
成長期であるはずの子供の身長の伸び率が、平均よりも低い場合は、低身長症の可能性があります。

先ほどのSD値が判断基準となり、「-1.5SD以下」が「2年」続くと、低身長症と判定されます。

低身長症の原因とは

低身長症は、単純に身長が低いのでなく、「病気の一種」です。そのことを踏まえて、以下に低身長症となる代表的な原因を挙げます。

1:成長ホルモン分泌不全性低身長症

成長ホルモンとは、脳の部位「下垂体」から分泌されるホルモンです。成長ホルモンが十分に分泌されることで、子供の骨にある「骨端線」の軟骨が増殖します。結果として「骨が長くなる」ことで、身長が伸びるのです。

しかし脳腫瘍などの疾患により、下垂体が持つ「成長ホルモン分泌機能」が正常に働かなくなるケースがあります。また、特別な原因が見当たら内にもかかわらず、成長ホルモンが分泌しなくなることもあります。

2:甲状腺機能低下症

先程の下垂体は、「甲状腺ホルモン」(甲状腺=喉元にある)というホルモンの分泌も担っています。この甲状腺ホルモンもまた、成長ホルモンと同じく、骨の成長を促進させる働きがあります。

そのため、「成長ホルモン分泌不全性低身長症」と同じく、下垂体になんらかの問題がある場合、甲状腺ホルモンが正常に分泌されないことがあるのです。

さらには、甲状腺自体になんらかの疾患があり、甲状腺ホルモンが正常に分泌されないケースもあります。

3:SGA性低身長症

SGAとは“Small for Gestational Age”の略です。胎内にいた時点で小さく生まれ、3歳を過ぎても標準の大きさにまで成長しない場合、この症状に当てはまります。

4:染色体の異常による低身長症

「ターナー症候群」とは、女児にのみ見られる染色体の病気です。X染色体に問題があるため、卵巣があまり発育せず、低身長症の他にも様々な合併症を併発します。

その他にも、「プラダーウィリー症候群」「ヌーナン症候群」といった、染色体異常による低身長症があります。

5:その他の低身長症

身長の伸びにかかわる「軟骨」が増殖しにくい「軟骨異栄養症」というものがあります。また心臓などの臓器に問題がある場合、栄養状態が良くないために身長があまり伸びないケースが挙げられます。

身長測定のイメージ

6:特定の原因が見られない場合

上記のような特定の原因が発見できないにもかかわらず低身長症の症状が見られる場合は、「特発性低身長」と判断されます。

特発性低身長には、家族もまた低身長である「家族性低身長」、元々持って生まれた体質である「体質性低身長」、生活環境など外的要因が考えられる「原発性低身長」といった分類があります。

原発性低身長の場合、多くは食生活、睡眠時間の見直しが必要となります。たとえば食事量が少なかったり、加工品ばかりを摂取してタンパク質などの身体を構成する栄養素が不足している場合、成長ホルモンの分泌が低い可能性があるからです。また夜更かしによる睡眠時間の減少はここ数年顕著な傾向であり、子供の成長への影響が問題視されています。

また精神的なストレスによる、成長ホルモン分泌不全の可能性もあります。「愛情遮断性低身長症」と呼ばれ、親・家族からの愛情不足や友人関係などによるストレスで、食欲不振や不眠になり、そのことが原因で成長ホルモンが分泌されていない症状を指します。

原発性低身長の場合であれば、子供の食生活をバランスのよいモノにし、生活習慣を規則正しくすることで成長速度もまた改善されることが期待できます。

愛情遮断性低身長症の場合は、子供のストレスとなっている原因を取り除くことが先決です。子供の精神的な負荷を軽減させることで精神を安定させ、成長ホルモンの分泌を正常に戻すことが改善方法となります。

原因不明なものが多い

以上に低身長症となる原因を挙げました。しかし実際は、「約7割程度」も原因がはっきりとは分かりません。また遺伝についても、「ないことはないが、稀」だと言われています。

診察を受ける子供

そのため子供の低身長について過剰に反応したりせず、どうしても気にかかる事がある場合は、医師に相談することをオススメします。

この記事の執筆者

朝井 裕子

小学生から中学生の3人の子供(息子2人、娘1人)を育てている専業主婦。
以前は看護師だったこともあり、子供の成長に関するあらゆる分野に興味津々。
子供の成長・学習・学校に関する情報やノウハウを伝えていきます!

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