身長

睡眠時以外は身長が伸びることはないの?身長の伸びの差と睡眠時間の重要性について

身長がグングンと伸びることを願う、現在成長期まっただ中の子供たちに、親として口をすっぱくして言うのが「寝る子は育つ」という言葉。しかしこれを言うたびに子供たちは「どうせ早く寝かすための迷信でしょ」と、なかなか信じようとしません。

スマホで夜更かしする子供

しかし実際に、睡眠と身長が伸びることには密接な関係があるのは明らかにされています。ではなぜ眠ることによって身長が伸びるのか、そのメカニズムをご紹介します。

日中の身長の伸びは10%未満!?

身長がいつ伸びているのか、不思議に思ったことはありませんか? もしかすると、日中の活動時にも伸びてるのではないかと期待している子供たちもいるかもしれませんね。

しかし残念ながら、日中の活動時に伸びる身長は全体の「10%未満」と言われています。まったく伸びていない訳ではありませんが、ほぼ伸びていないと考えてよいでしょう。

ちなみに髪の毛もまた、身長と同じく日中はほぼ伸びず、睡眠時に伸びています。ではなぜ睡眠時に集中して、身長も髪の毛も伸びるのでしょうか。

身長の伸びと骨の関係

身長が伸びるためには、身体の土台となる骨(まさに身体の「骨組み」)が伸びなくてはいけません。特に身長に関わるのは背骨や脚の骨(「大腿骨」「脛骨」などの長骨)ですが、当然ながら成長期には身体中の骨が伸びて、身体が一回りも二回りも大きく大人へと近づいていくのです。

ではどのようにして、骨は伸びるのでしょうか。そのメカニズムで重要なポイントになるのが、「骨端線(こつたんせん)」です。骨端線は別名を「成長線」と呼ぶように、骨が伸びて成長をする箇所です。では次に、骨端線について見ていきましょう。

骨の成長と骨端軟骨

骨端線とは、骨の両端に存在する、線状になった軟骨部分を指します。そのため骨端線にある軟骨は「骨端軟骨」と呼ばれます。

骨端線のある子供の足の骨

この骨端軟骨は、身長が伸びる可能性がある成長期の子供の骨にのみあり、成長が止まってしまった大人の骨にはありません。

なぜならこの骨端軟骨は、そのままの状態でキープされるのではなく、(成長期には)どんどんと増殖し、硬い骨へと変化・定着し、骨の長さを伸ばしていく働きがあるからなのです。

骨は常に生まれ変わる

一般的にはあまり知られていないかもしれませんが、年齢に関わらず、骨は常に古いものから新しいものへと入れ替わっています。

というのも、骨には「破骨細胞(はこつさいぼう)」と「骨芽細胞(こつがさいぼう)」という、対になった細胞があるからです。破骨細胞は古い骨を作っているコラーゲンやカルシウムを酵素などを使って溶かし、古い骨を壊します。

しかし当然ながら、古い骨が壊されたままでは、骨は弱っていく一方です。そこで骨芽細胞の登場です。破骨細胞とは反対に、骨芽細胞は骨の核となるコラーゲンを新しく作り出します。さらにタンパク質でコーティングすることにより、血中から取り込んだカルシウムを付着させ、固く丈夫な新しい骨を作っていきます。

成長期はこれらの細胞のうち、新しい骨を作り出す骨芽細胞の方が優位に働いています。そのため骨端軟骨部分では増殖を繰り返し、骨がどんどんと伸びて行くことになるのです。

ちなみに40代以降からはホルモンバランスが崩れやすくなり、徐々に破骨細胞のほうが優位に働くようになります。そのため骨はもろく弱くなっていくのです。

身長の伸びの差とは

このように成長期の骨には軟骨部分があり、増殖することで骨が伸びることは分かりました。しかしここで疑問が湧きます――なぜ人には、身長差が出てくるのでしょうか。

両親からの遺伝が原因ではないかという答えが多くでますが、実は身長に対する遺伝は30%程度と考えられています。実際には成長期の成長速度や程度を左右するのは「成長ホルモン」なのです。

成長ホルモンとは、脳の下垂体という部分から分泌されるホルモン(体内には100種類以上のホルモンがある)です。成人後も分泌され続け、生体機能を維持するために身体中の細胞に働きかけます。が、特に成長期の子供の時期には、成長ホルモンは身体を大きく成長させるために多大なる働きをするのです。

成長ホルモンと骨の関係

成長ホルモンは、先述した骨端軟骨を刺激して活性化させ、増殖を促します。その経路は直接的なものもあれば、肝臓でIGF-I(別名「ソマトメジン-C」)という別の成分を生成し、そのIGF-Iが骨端軟骨を増殖させる働きもあります。

以上から、骨端軟骨を増やして骨を伸ばし、最終的に身長を伸ばすためには、根本要因である「成長ホルモン」の分泌が重要なのです。

成長ホルモンと睡眠

ではここで、冒頭の睡眠時に身長が伸びる理由についてご説明します。

身長が伸びるのに重要な成長ホルモンは、1日のなかでほぼ睡眠時に集中して分泌されているのです。しかし注意しなくてはいけないのは、成長ホルモンは睡眠時間中を通して分泌されはするものの、「入眠後約1時間後に訪れる『ノンレム睡眠』時に最も多く分泌される」という事実です。

そのため、成長期に目一杯身長を伸ばすためには、年齢に応じた睡眠時間を確保し、ぐっすりと深く眠る必要があります。

なお、睡眠時に髪が伸びる理由も、骨・身長が伸びるのと同じ理由です。成長ホルモンにより髪の元となる毛母細胞が活性化し増殖するため、睡眠を取るほどに髪が伸びるのです。

「寝る子は育つ」は本当!

身長はほぼ睡眠時のみにしか伸びないことは、医学的に証明されています。さらには浅い眠りではなく、深く「質の良い」睡眠を取ることが必須条件となっています。

眠る子供

成長ホルモンをたっぷりと分泌させてグングンと身長を伸ばすためには、「寝る子は育つ」を信じて早寝早起きな規則正しい生活を送ることを心がけましょう!

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