身長

成人後も身長を伸ばす手術がある!?人為的に骨を伸ばす世界的手術の方法とリスクとは

成長期として自然に身長が伸びるのは、一般的に男性で18歳程度、女性で16歳程度までと言われています。このように身長が伸びる平均的な年齢制限があるのは、骨が伸びる部分である軟骨の集合体「骨端線」が、骨に残っているかどうかによるからです。

大人の骨端線のないレントゲン

そのため、骨端線がなくなってしまってからは、どれだけ栄養に気を配り、質の良い睡眠や運動を行っても、身長が伸びることは物理的にありえません。

しかし成人してからも「どうしても身長を伸ばしたい!」という低身長に悩む方はいらっしゃるかと思います。そのような方には「伸長手術」という方法があるのです。

一般的ではないものの、実際に行われている身長を伸ばす手術――一体どのような方法で身長を伸ばすのか、手術法についてご紹介します。

身長を伸ばす手術とは

現在世界的に行われている「身長を伸ばす手術」は「イリザロフ法」と「ISKD法」の2種類があります。

医療的な見地から行われることもありますが、なかには「疾患ではないものの、身長を伸ばしたい」という美容目的で身長を伸ばす手術、つまりは「脚の骨を長くする手術」を行うケースもあります。

イリザロフ法とは

イリザロフ法とは、1951年にロシアのガブリエル・イリザロフ医師により開発された、身長を伸ばす手術(骨延長術)です。本来は疾患により骨が伸びない成長期の子供に用いた治療法でした。しかし現在では、疾患ではなく身長の低さにコンプレックスを持っている成人にも行われています。

原理を簡単に説明すると、イリザロフ法は「骨の自然治癒(再生)力」を利用した骨延長術です。骨は(成人であろうとも)損傷を受けても自力で再生する能力があります。その力を利用し、手術にて人為的に骨を切り、その切断部分から新しい骨を時間をかけて再生させることで、骨を長くしていきます。

新しい骨の長さを出すために、新しく再生した仮骨部分を脚に装着した専用器具によって徐々に引っ張って伸ばします。再生し伸びた仮骨は、時間が経つとしっかりとした硬さのある骨になります。

ただし、高齢になるほど骨の再生力は落ち、周囲の筋肉や神経などの状態も骨の伸びと合わなくなります。そのため平均的には「35歳程度」までが手術可能な年齢の上限と言われています。

ちなみに伸ばすことができる長さは、現実的には5cm前後です。※10cm程度も可能ながら、手術を複数回必要とするなど問題があるため、医師と相談の上行う。

イリザロフ法のメリット

日本をはじめ、昔から世界中で行われている骨延長術です。そのため経験値の高い医師、クリニックを探すことができます。

イリザロフ法のデメリット、リスク

手術後、感染症・合併症にかかる確率が25%以上と言われています。しかしこれは手術環境の良くない場所での施術ケースが含まれるため、衛生面や術後のケア(リハビリを含む)などがきちんとしている医療機関であれば、感染症のリスクは低くなると思われます。しかし感染症のリスクがあることに変わりはありません。

手術台に乗った人

また、骨を人為的に切ることから、手術後も激痛があります。さらに長期(約4か月~2年。個人差がある)に渡り、専用の器具を脚に装着しておく必要があるため、ひと目に目立ち、日常生活における不便は避けられません。
※現在、アメリカでは器具を装着しない施術も行われているが、日本国内では行われていない。

さらに手術時にはワイヤーやピンを脚の該当箇所に刺す必要があります。合わせて骨を切る際に脚の外側に傷が残ります。刺し跡などの傷は、後々まで皮膚にひどく残ってしまう場合があることを考慮に入れなくてはいけません。

保険適用外

医療行為ではなく美容目的のため、保険適用外です。

手術費用のみならず、入院費や通院費用なども必要になります。全て合わせて1,000万円以上の費用がかかります。

ISKD法とは

アメリカで主流な骨延長術。現時点では、日本国内では行われていません。

イリザロフ法と同じく骨を人為的に切り、器具を脚にはめて、その磁石の力を利用して骨を再生・延長していきます。

ISKD法のメリット

イリザロフ法と異なるメリットは、(イリザロフ法のデメリットである)感染症・合併症のリスクが少ないことです。

またイリザロフ法と比べて痛みが少なく(あくまで比較レベルにおいてのため、痛みはあります)、装着器具が目立たないため、術後の生活においてストレスが少ない、という点が挙げられます。

ISKD法のデメリット、リスク

先述したように、現時点ではアメリカのみの身長延長手術方法です。また手術を申し込む段階で厳しい審査があるため、手術を受けられる確率自体が低くなっています。

費用は不明ですが、おそらく日本でイリザロフ法を受けるのと同レベルの費用が必要かと思われます。

手術にはリスクが伴う

身長の伸びが完全に止まった後にどうしても身長を伸ばしたいのならば、以上のような「骨を人為的に切断し伸ばす手術法」は存在します。

手術室

しかしこれらの手術にはかなりのリスクが生じます。そのためもしも骨延長手術を検討されているのならば、全てのリスクを理解しご納得した上で受けるようにご留意ください。

この記事の執筆者

朝井 裕子

小学生から中学生の3人の子供(息子2人、娘1人)を育てている専業主婦。
以前は看護師だったこともあり、子供の成長に関するあらゆる分野に興味津々。
子供の成長・学習・学校に関する情報やノウハウを伝えていきます!

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