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炭酸飲料はスポーツ中に飲んではいけない噂はホントなの?炭酸飲料とスポーツ選手の関係

スポーツ系の部活動や課外活動をしている子供さんやスポーツクラブ、ジムに通っている大人の方たちに質問です――「スポーツ中には炭酸飲料を飲んではいけない!」という噂もしくはルールを、言われたことはありませんか。

炭酸飲料アップ

この炭酸飲料とスポーツに関する噂は以前から言われていることですが、「どうして炭酸飲料を飲んではいけないのか、根本的な理由は知らない……」というように、曖昧なイメージでしか把握していない方が多いようです。

しかし最近では、サッカーのイタリア代表チーム公認の微炭酸飲料が存在していることもあり、「スポーツと炭酸飲料の相性の良さ」に注目される方も増えています。そこでこの「炭酸飲料はスポーツ時に本当に飲んではいけないのかどうか」問題について、知っておいて貰いたい事をまとめました。

※炭酸飲料=炭酸水に糖分その他の成分を配合した、コーラなどの炭酸入りジュースを指す。

炭酸飲料を飲まないほうが良い理由

結論から言うと、炭酸飲料は「スポーツをしている最中」には飲まないほうが良い(飲んではいけない!)ことが分かりました。その理由は、次のような炭酸飲料の性質から判断できます。

炭酸飲料の性質1:膨満感で水分摂取量が不足する

「炭酸飲料も水分だから、水分摂取量が不足するなんておかしい」と思われる方もいるかもしれません。しかし炭酸飲料に含まれる炭酸ガス(=二酸化炭素)が胃に入ると、その気泡により膨満感(胃がふくれる。胃が張る感じ。満腹感)を感じるようになるため、水分自体は思っているよりも飲めなくなってしまうのです。

そのため汗をかいて水分を欲しているスポーツをしている途中で炭酸飲料を飲むと、水分補給を十分に行えず、すぐに喉が乾いてしまったり、ひどい場合には脱水症状を起こす危険性もあるのです。

炭酸飲料の性質2:リン酸が細胞の酸化を早める

コーラを代表する一部の炭酸飲料に含まれている、酸味料の「リン酸」。この成分には細胞の酸化を促し、老化を早めてしまう作用が認められています。また心肺機能を弱くするなど、身体の各器官への悪影響が懸念されるのです。

さらにリン酸はカルシウムの腸での吸収率を下げる作用があります。カルシウムは言わずと知れた「骨の土台」となる成分。そのため過度にリン酸を摂り続けると、骨密度が低下するおそれがあるのです。

リン酸が入っていない炭酸水もありますが、手軽に入手できるコーラなどの炭酸飲料は、以上のような身体への弊害があるため、身体づくりに人一倍気を使うスポーツ選手は飲まない方が良いでしょう。

※一昔前には「炭酸飲料(炭酸水)を飲むと骨や歯が溶ける」という俗説が広まっていました。しかしこれは誤った噂です。まずリン酸においても「骨や歯を溶かす」作用はありません。上述したように、骨や歯を構成するカルシウムの吸収率を下げるため、正確には「骨密度が低下する(骨がもろくなる)」のです。

コーラ

さらには、この「骨密度が低下する」作用は炭酸飲料すべてに共通ではありません。リン酸が含まれる「コーラ」にこの傾向が見られるため、炭酸飲料に共通する性質であるかのようにこの噂が広まったと言われています。歯のエナメル質が炭酸飲料で溶けることもほぼありません。

炭酸飲料を飲むスポーツ選手もいるのはなぜ?

以上から、炭酸飲料はスポーツをしている時や身体づくりをしている人にはオススメできないことがお分かり頂けたかと思います。しかし疑問なのは、なぜサッカーのイタリア代表チームのように、スポーツ選手で炭酸飲料を飲む人(しかもプロ中のプロ)がいるのか、ということ。

この答えは、炭酸(二酸化炭素)が体内で変化した形である「重炭酸イオン」にあります。というのも、重炭酸イオンには「乳酸」という成分を捉え、尿といっしょに体外へ排出される性質があるのです。

乳酸とは水溶性の有機化合物。筋肉を動かす際に、そこに蓄えられていたグルコースという糖分が分解されます。その時に乳酸が発生するのです。乳酸とは文字通り「酸性」のため、乳酸量がどんどん増えると比例して筋肉が酸性になってしまいます。

そこでこの溜まってしまった乳酸を分解しようという作用が筋肉で働くのですが、やはり分解量に限界というものがあります。その限界値を越えてしまうと、筋肉に疲労を感じたり、動きが鈍くなったりしてしまうと言われています。

そこでスポーツ中ではなく「スポーツ後」に炭酸飲料を取ることで、筋肉の疲労を長く残さないようにする(筋肉疲労の回復が早くなる)、という方法が取られている、というわけです。

※端的に「乳酸=疲労物質」という考え方がありますが、現在においてもこの説に確証はありません。

スポーツ時以外にも気を付けたい炭酸飲料の糖分

補足として、炭酸飲料には多量の糖分が使用されています。代表的な炭酸飲料では、500mlのうちに「50~60g」の砂糖が配合されていると推定されるのです。

炭酸飲料

摂取しても良い糖分量は、一般的な成人の場合で1日約25g。この数字を見ただけでも、炭酸飲料1本でかなりの糖分摂取オーバーしてしまうことは明白です。

スポーツ中のみならず、日常生活内ではできる限り糖分入りの炭酸飲料は飲まないように心掛け、生活習慣病予防に努めましょう。

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