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身体能力のいらないスポーツってどんなものがあるの?運動神経と身体能力の関係ってなに?

スポーツクラブに通う子供の成長を見るのは楽しいものの、「あれ、この子、私に似て身体能力ないんじゃないの?」と心配になることも多々あり、内心は一喜一憂したり……。周りのママ友など親御さんたちからも、子供の「身体能力」もしくは「運動神経」に不安や不満を感じているという声は、ちらほらと聞こえてきます。

バスケットボールをする子供

この「身体能力(運動能力)」もしくは「運動神経」は、やはり遺伝で生まれつき決まっているのでしょうか。また「スポーツ競技」のなかでも、身体能力がなくても上達できるモノはあるのでしょうか。

そこでまずは身体能力と運動神経の違いについてまとめ、身体能力が必要でないスポーツがあるのかどうかご説明します。

運動神経の良し悪しって?

多くの場合、「運動神経が良い、悪い」という表現をして、運動・スポーツの得手不得手を表現するのではないでしょうか。しかし実は、一概に「運動神経」のみの問題でスポーツの出来が決まるわけではないのです。

そもそも厳密には、「運動神経」という名称の特定の神経は存在しません。筋肉や内臓などの身体を動かす部位に脳からの信号を刺激として与え、各部位を動かす働きをする神経すべての総称(もしくは俗称)として、「運動神経」という言葉が一般的に広まっているのです。

ではその総称としての「運動神経が良い悪い」とは、どのような状態を表すのでしょうか。それは「脳がイメージして指示したように、身体を動かすことができるかどうか」なのです。

ゴールデンエイジが運動神経の秘密

ここで「イメージを身体で表現できるかどうかの能力は遺伝じゃないの?」と思われる方もいるかもしれません。しかしこの運動神経とは、脳神経が形成される早い段階で身体を動かす体験を多く行うことで、脳と身体(筋肉など)がうまく連動するようになるため、「遺伝では決定されない」と言えます。

具体的には、運動神経が形成されるのはおよそ3~14歳の「ゴールデンエイジ」と呼ばれる時期です。さらに細分化すると、3~8歳の「プレゴールデンエイジ」の段階ではまだ脳の指令がうまく身体の正しい部位に命令を出せないため、ちぐはぐな動きになってしまいます。そのためこの時期に全身を動かす経験を積み重ねることで、いわゆる「運動神経」を発達させる必要があるのです。

走る子供

ゴールデンエイジのなかで最終段階である12~14歳の「ポストゴールデンエイジ」では、運動神経はほぼ9割完成しています。そのためやはりプレゴールデンエイジ、遅くとも「ゴールデンエイジ」の9~11歳には身体を動かすことで(遺伝とは関係なく)運動神経を発達させないと、後からどれだけスポーツに励もうとも運動神経が伸びることは望めないとされています。

運動神経と身体能力の力関係

では「身体能力」とはどのようなものなのでしょうか。身体能力とは、元々身体に備わっている「筋力、持久力、瞬発力、敏捷性、平衡性、柔軟性」といった能力を指します。

そのため先述の運動神経とは異なり、ある程度のスタート地点ですでに持って生まれたレベルが決まっていると言えます。

では元々身体能力が劣っていると、どれだけトレーニングしてもスポーツがうまくならないのでしょうか。実は一概にそうとは決め付けられないのです。

たとえば運動神経が非常に発達していたとしても、持久力が人並み以下であれば運動量の激しいスポーツを長時間続けることはできません。バスケットボール選手やサッカー選手の場合なら、どれだけボールの扱いがうまくても、試合開始後すぐにバテてしまっていては、せっかくの運動神経を使う見せ場を作れず、思うように活躍できないでしょう。

また反対にどれだけ身体能力が優れていても、プレゴールデンエイジであまり身体を動かした経験がなく、運動神経を発達させていなければ、スポーツの場面でせっかくの身体能力を発揮することはできません。

たとえば筋力も持久力も瞬発力も兼ね備えていたとしても、脳がイメージし送った指令がうまく身体に伝わらずイメージ通りの動きを表現できなければ、全くの「宝の持ち腐れ」になってしまうのです。

身体能力が不要なスポーツって?

以上から「運動神経」と「身体能力」の違いがお分かり頂けたかと思います。ではスポーツ種目のなかで「身体能力が不要」なモノはあるのでしょうか。

野球やサッカー、バスケットボールやバレーボールのように、傍目からも全身を活用しているスポーツは、当然ながら身体能力は必要かと判断できます。しかしたとえば「ダーツ」はいかがでしょうか。

ダーツもスポーツ競技として最近では認知されてきていますが、一見したところ「身体能力が必要」とは思われないかもしれません。

しかし実はダーツを正確に投げるには、そのイメージを捉え伝える「運動神経」のほかに、ダーツを投げるだけではなく安定して身体を静止させるだけの身体全体の筋力や柔軟性が必要なのです。

身体能力は訓練で補える!

見たところ激しい動きをしないスポーツであろうとも、やはり身体能力なくして理想的な動きはできません。とは言え、この身体能力はすべて遺伝で決まるとも言えません――身体能力は後天的なトレーニングによって向上でき、もしくは元々レベルの低い身体能力を別の身体能力で補うことも充分に可能なのです。

サッカーボールと子供の足

運動神経は当然ですが、身体能力であろうとも鍛えるのに遅すぎることはありません。「どうせ遺伝だから……」と諦めるのではなく、好きなスポーツで能力を発揮できるように弱い部分を訓練して可能性を広げましょう。

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