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筋肉痛が起こる原因は痛み物質!? 筋肉痛発生のメカニズムを知って、改善・予防方法を学ぼう!

いつも以上にトレーニングをしたり、普段はしないような運動をした翌日や翌々日に起こる筋肉痛。イヤな痛みと思う反面、なんとなく「たくさん頑張った証拠」と誇らしく思う方もいるかもしれません。

ダンベルを持つ女性

これほど年齢を問わず多くの方に馴染みのある「筋肉痛」――ですがその発生原因を知っている方は、それほど多くないのが実情ではないでしょうか。そこで知っているようで実は知らない、筋肉痛の原因とその対策について、ご紹介します。

※ここでは、運動によって少し遅れて起こる種類の「遅発性筋肉痛(ちはつせいきんにくつう)」のことを「筋肉痛」と呼び、ご説明していきます。インフルエンザなどの疾患により起こる筋肉痛は、まったく別の症状とお考え下さい。

「筋肉痛=乳酸」は間違い!?

筋肉トレーニングを行っている方などには聞き慣れた感じの「乳酸」という言葉。少し前までは「たくさん使った筋肉部分に乳酸という物質が発生し、それに伴って痛みを感じる」というような俗説がかなりの信ぴょう性をもって浸透していました。

しかし実際の研究により、筋肉痛と乳酸の相関関係は認められず、その説は現在では誤ったモノとして認識されています。とはいえ、驚くべきことに、医学的にはいまだ正確な筋肉痛の原因は解明されていないのです。

有力な説は「筋線維の修復」

現在、筋肉痛の原因として最も有力な説は「筋線維の修復」。

筋肉とは「筋線維(きんせんい)」という直径約0.1mmの線維が、束状に集まりできています。普段使い慣れない筋肉を過剰に使用すると、その部分の筋繊維や周辺組織が傷つき、その傷を治すために白血球が集まることで炎症がおきます。

すると痛みを起こす発痛物質「ブラジキニン」「セトロニン」「ヒスタミン」「プロスタグランジン」が発生。筋肉の外膜である「筋膜」を刺激し、脳に痛みとして伝わります。これが「筋肉痛」だと言われているのです。

年を取るほど筋肉痛の発生が遅れる、はウソ!?

筋肉痛にまつわる話として「年を取ったから筋肉痛が3日後に起こった!」というように、年齢が上になるほど筋肉痛が起こる時間が遅れてやってくる、というモノが一般的に口にされるかと思います。

しかしこの年齢と筋肉痛の関係もまた、単なる俗説であり、医学的には認められていません。とはいえ、実際に筋肉痛は(運動しているその時ではなく)遅れて発生します。その理由は、先述したように、筋肉の外膜である「筋膜」に発痛物質が届いた後に、ようやく脳に痛みが伝わるためです。

もう1つの理由は、筋肉と毛細血管の関係にあります。

筋肉痛が起こるのは「普段はほぼ使っていない筋肉」――使い慣れていない筋肉には、よく使う筋肉の様には、毛細血管が巡っていません。そのため(年齢ではなく)使い慣れていない筋肉の筋繊維が傷んで白血球が運ばれるまでに、時間がかかってしまうのです。

筋肉痛になってしまったら

普段から運動しようとしていてもなかなか難しかったり、トレーニング方法を変えたりなどして、どうしても筋肉痛になってしまった場合は、どうすれば自力で軽減できるのでしょうか。

1.お風呂で血行促進
まずは傷んだ部分の血流をよくして、修復を早める必要があります。そのためには身体を温めることが第一。お風呂はシャワーで済ますのではなく湯船にゆっくりと入ることが、自宅で簡単にできる血行促進方法です。

ただしまだ筋肉痛が出ていない運動直後に体を温めると、反対に炎症まで促進させてしまいます。(運動後2日後程度の)筋肉痛が出てからの筋肉痛改善策として行って下さい。

※運動直後から2日までは、筋肉痛になりそうな箇所を「アイシング(冷やす)」しましょう。血管を収縮させることで、白血球による炎症を抑制します。

2.疲労回復の栄養素摂取
次にオススメなのは栄養素を取り入れること。やはり目的は筋肉を早く修復させることのため、タンパク質を積極的に摂取しましょう。また亜鉛やクエン酸、ビタミンB1やB6も疲労回復に効果があるとされています。

3.ストレッチ
運動後、筋肉が緊張し固くなったままの場合、血流が悪くなって炎症がなかなか治らないことも。そのため血流をよくするための運動をオススメします。

腕のストレッチ

ただし当然ながら激しい運動ではなく、「軽くゆるやかなストレッチ」でかたまった筋肉を柔らかくほぐしましょう。

筋肉痛を予防するには

できれば筋肉痛にはなりたくないもの。そのため運動前もしくは運動中にできる、筋肉痛の予防方法について挙げます。

1.準備運動
体育の時間などでもよく言われていた準備運動。これはケガだけでなく、筋肉痛を予防するという意味もあります。

負荷がかからない程度の軽いランニングや(関節運動などの動的な)ストレッチによって事前に血行を促進し、筋肉を柔軟にしておきましょう。

2.運動後のクールダウン
運動後、急に動きをやめてしまうと筋肉が固まってしまうため(また心臓への負担が大きくなるため)、準備運動と同じく軽い運動とストレッチを行いましょう。

ただしストレッチは、筋を伸ばすなどの静的な範囲に留めてください。

激しく長引く場合は医療機関へ

日常的に筋肉を使っていれば、ひどい筋肉痛にはなりません。そのためにも普段から(身体に負担がかからない程度の)運動を心がけ、年齢を言い訳にしないようにしましょう。

腕に包帯を巻くイメージ

またどうしても筋肉痛になった場合は、血行促進と栄養摂取、また睡眠をよく取って身体を休めてください。ただし筋肉痛が激しく長引く場合は別の損傷も考えられるため、医療機関にてきちんと診てもらうことをオススメします。

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