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朝ランニングをするのは朝食前と後のどちらが良い? 朝ラン前後の朝食の体への影響と効果

健康のためや気分をリフレッシュさせるため、そのほかダイエット目的でランニングを毎日の習慣に取り入れる方は増えています。その多くの場合が、学校や会社などに行く前の早朝ランニング、略して「朝ラン」と呼ばれています。

朝ランする男女

「早朝ランニング」と聞くとかなり健康的なイメージが浮かびますが、ここでひとつ疑問が――朝のランニングをするのは「朝食前」と「朝食後」、どちらが効果的なのでしょうか?

実際に朝にランニングを行う方は最初、朝食前か後かで迷うことが多く、なんとなく習慣になってしまったほうを採用し続けてしまいがちです。そこでここでは「朝食前」「朝食後」でランニングが及ぼす体への影響をまとめました。

起床時の体の状態って?

まず、そもそも「朝食前後のどちらが良いか」という質問の前に、朝ランニングは本当に健康に良いのでしょうか。結論から言うと、もしも起床後すぐにランニングをしているのなら「健康のためには良くない」もしくは「体に負担を掛けている」という報告があります。

就寝中、人間の体は多量の汗をかいており、起床後すぐの体は水分不足に陥っています。また就寝中は体温が下がっているため、起床直後もまだ体温は低いままなのです。

さらに起床時には、血圧の変化が急激に起こります。なんと起床時は、1日のうちで最も血圧が急上昇するのです。そのため起床時に心筋梗塞や脳梗塞などが突発的に起こりやすいと言われています。

この血圧上昇は、通常は正常値の健康体の人であろうとも起こる現象です。なぜなら就寝中は副交感神経が優位に働いているため、血圧は日中の8割程度にまで落ち、心拍数も減少しています。朝になり、覚醒するに従って交感神経が働き出し、活動体制に入ろうと体温や血圧、心拍数が上昇しだすのです。

以上から、起床後すぐは「水分不足」「低体温」「血圧上昇」という条件が揃っています。

水分不足は血液がドロドロした状態を作り、血中の血小板は目覚めたことで血栓を作りやすくなっています。そのような状態で高血圧となっている場合、体の準備ができていないうちにランニングを始めると、血管に多大な負担をかけ、脳梗塞や心筋梗塞を起こす危険があるのです。

起床時は体の準備を整えましょう

では起床後、ランニングに向けて体の準備を整えるためにはどうすればよいのでしょうか。

まずは起床直前に布団のなかで腹式呼吸での深呼吸を10回程度行い、交感神経を働かせて体に起きる準備をさせましょう。いきなり起き上がるよりも血圧の急上昇も抑えられます。

次に水分不足を解消するために、コップ1杯の水か白湯(体が冷えるため、冷水はおすすめしません)を飲みましょう。これらのことを行った「起床後2~30分以降」が、体がランニングモードになる目安時間です。

起床時は低血糖状態

では最初の疑問に戻り、ランニングは朝食前と後ではどちらが良いのでしょうか。

たしかにランニング前にがっつりと朝食を摂ると、消化不良が起こり腹痛などの不調が起こりやすくなります。

そのため「朝食を摂ると腹痛になったり、体が重くなるから」という理由や、「空腹状態でランニングをしたほうが持久力が上がる」という説を耳にして、朝食前にランニングをしている方も少なくありません。

しかし起床後すぐは、(就寝中は食事しないため)グルコース(=ブドウ糖、血糖)と炭水化物が体内で不足しています。そのため全く何も摂取せずにランニングを行うと、低血糖状態となり動悸やめまい、冷や汗などの体調不良が起こり、ひどい場合には意識がなくなることもあります。

先述した「空腹状態でランニングをしたほうが持久力が上がる」という説は、アスリートレベルのトレーニングを対象とした場合には当てはまります。

ランニングトレーニングをするイメージ

なぜならこのトレーニングを継続させることで、エネルギー消費を最小にして筋肉にストックされているグリコーゲン(グルコースが連なった多糖類)を使用するように体を変化させられるからです。

しかし繰り返しますが、これはアスリートやプロの運動選手の話です。一般の方が朝にランニングをするレベルでは当てはまらないため、朝食前の低血糖状態でランニングを行うのはリスクのほうが高いのです。

ランニング前も後も要エネルギー補給

では、腹痛が起きやすくなっても、やはり朝食前にランニングするのは避けるべきなのでしょうか。

実は、ランニング前に推奨されているのは、低血糖を解消しエネルギー源となる「軽食」です。軽食とは、たとえばバナナやシリアル、オレンジジュースなどのこと。目安カロリーは100~200kcalとされています。

さらには、しっかりとした朝食は「ランニング後30分以内」に食べるのがオススメです。

ダイエット目的でランニングをしている場合、「食べる量を減らす=朝食を抜く」方もいますが、これでは反対に疲れた体がエネルギー源を欲して、少量の食事から脂肪を溜め込もうとして逆効果。ランニング後の朝食で体の機能を高め、健康的に脂肪燃焼を促進させるほうがダイエット効果もあがるのです。

朝食はランニングの前後に!

朝のランニングは朝食前か朝食後か、どちらが良いのか――その答えは「ランニング前に軽食でエネルギー補給をして、ランニング後にしっかりと栄養を摂って体を作る」というものです。

ランニングシューズと食事

朝ランは習慣になると止められなくなってしまう、というランナーは多くいます。しかし起床後すぐのランニングは(年齢が上がるほどに)心筋梗塞などのリスクが高まるため、必ず体の状態が整ってから、無理をせずに行うようにしましょう。

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