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幼少時の塗り絵は脳の発達に効果抜群!? 塗り絵が子供の脳にもたらす効果とは

ここ数年ですっかり大人の間でも人気となり、その価値が見直されている「塗り絵」。塗り絵が大人の脳に与える影響が注目されたことで、今では「大人の塗り絵」と題された塗り絵本が多数販売されています。

塗り絵イメージ

実は子供の脳においても、塗り絵はいくつかの好ましい効果を与えていることが判明しており、塗り絵を推奨する意見は多く見られます。しかしその一方で、子供に塗り絵をさせるデメリットを指摘する意見もあり、見逃すことはできません。

そこでここでは、塗り絵が子供の脳にもたらす効果のメリットとデメリットについてまとめてご紹介します。

塗り絵の効果1.脳の活性化

まず、大人にとっても子供にとっても塗り絵をすることで得られる効果のひとつに、「脳の活性化」が挙げられます。というのも、塗り絵を行うと、必然的に手を動かしますが、この「手を動かす」行為こそ脳の血流を良くするからです。

カナダの脳神経外科医によると、手(指を含む)を動かすための脳の領域は、前頭葉に存在する運動野(身体を動かすための司令部)の1/4を占めていると報告されています。足・腕・胴の運動野も1/4を占めているため、腕部分まで含めると、運動野の半分近くを「手、指、腕」が占めていると言えます。

そのため塗り絵によって手や腕を動かすことで、前頭葉のみならず側頭葉、頭頂葉、後頭葉といった脳全体が活性化されると報告されています。

この脳と手の動きの関係は、人類の進化を考えれば分かりやすいかもしれません。人類は進化の過程において二足歩行となりました。すると前脚だった両手を自由に使うことができるようになったことで、道具を使用したり工作をしたり、狩りや農作の方法を進化させていきました。

この手元の使い方の進化とともに脳も大きく発達し、現在に至っているのです。そのため塗り絵のような手や腕を使った作業を行うことは、大人・子供に関わらず脳を刺激して活性化させる効果が認められるのです。

塗り絵の効果2.集中力アップ

上述した「脳の活性化」とともに、集中力がつきます。

塗り絵とは「色を塗る」というひとつの目的に没頭すること、また「枠からできるだけはみ出さないように塗る」ことに注意しなくてはいけないため、想像以上に集中力を要します。

そのためまだまだ脳が未熟な子供の場合、塗り絵を通して集中する習慣付けができ、後々の勉強や仕事においても集中して行うことができるようになります。

塗り絵が大人の間で流行した理由のひとつとしても、「脳の活性化」「集中力アップ(回復)」という点があり、認知症予防または改善の効果も認められているほどなのです。

塗り絵の効果3.色選びによる発想力のトレーニング

塗り絵と言えば「色選び」ですが、この行為によって子供が「色を識別」し「色の名称を覚える」ことが同時にできるようになります。

色鉛筆を選ぶ子供

また何色をどの部分に塗るのかを考えたり、色の組み合わせや、他色を混ぜ合わせることで新しい色を生み出したりといった、色に関する思考を巡らすことで、発想力や推察力を鍛えることができます。

塗り絵の効果4.目と手の協応の発達

「目と手の協応」とは、視覚で確認した物事に瞬時に反応し、手の動作を行う機能を指します。

乳児はまず、自分の手の存在を発見し、手で何かに触れ、掴むことができることを知ります。その後たとえばベッドの上からぶら下がるおもちゃに手を伸ばしたりすることで、視覚情報を使って状況判断し、手を使って実際の行動に移すことができることを学びます。

しかし脳が未熟な子供の場合、視覚と手の動きがまだ上手く連動していないことが多いため、最初は「絵の枠に従って色を塗る」塗り絵は難しく、枠外に塗ってしまうことがほとんどです。

しかし塗り絵を繰り返すことで脳が発達し、目と手の動きにつながりができ、いつしか枠に沿って色を塗ることができるようになります。これが「目と手の協応」が発達した証なのです。

塗り絵の効果5.運筆力の向上

「運筆力」とは鉛筆を自在に動かし文字などを書くことができる能力のことを指します。

この能力は小学校入学までにつけておかなければ、就学後ひらがなでさえ上手く書くことができず、その後も字を書くことが苦手なままで過ごすことになってしまいます。

塗り絵を行っていると、早い段階で色鉛筆を使って直線やカーブなど細かな動きを行うため、自然と楽しく運筆力が向上します。

塗り絵で想定されるデメリットとは?

以上のように子供の脳の発達に非常にメリットの多い塗り絵ですが、これらのメリットを踏まえた上でデメリットもあると一部の専門家から指摘されています。

その塗り絵のデメリットとは、

1.塗り絵はすでに書かれている絵に色を塗るだけのため、子供の想像力・創造力を抑制してしまう。
2.枠からはみ出してしまい上手く塗れないと、子供が自信を失う。

というものです。

しかしこれらのデメリットは、大人が「ここにこの色を塗った方が良い」「これはこんな色じゃない」などと色の指示をしたり、「はみ出て塗っているのは汚い」「絵の線からはみ出て塗るのは下手」「○○ちゃんのほうがキレイに塗れているね」などと批評や比較をしたりしないことで回避できます。

塗り絵を通して脳を発達させましょう!

子供は脳が発達段階にあり、大人のようにうまく視覚と手が連動していません。

塗り絵をする子供

そのことを大人が理解し、子供が塗り絵を行うことで脳が活性化されて集中力が高まるなどの良い効果があると期待して、自由に好きな色を好きなように塗らしてあげましょう。

あくまで子供自身が楽しく塗り絵を行うことが脳には重要なため、親御さんは褒めて子供に自信をつけさせてくださいね。

この記事の執筆者

朝井 裕子

小学生から中学生の3人の子供(息子2人、娘1人)を育てている専業主婦。
以前は看護師だったこともあり、子供の成長に関するあらゆる分野に興味津々。
子供の成長・学習・学校に関する情報やノウハウを伝えていきます!

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